こんにちは、ステージノートです。 今回は、私が舞台オタクとなった「運命の原点」についてお話しします。
USJで出会った「35分間の魔法」
私にとって初めてのミュージカル観劇は、かつてユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)で上演されていた**『ウィケッド』**でした。
当時は、今の「ユニバーサル・ワンダーランド」の場所に「ランド・オブ・オズ」というエリアがあり、その一番奥で、本編(約3時間)を35分に凝縮した特別版が上演されていたのです。
家族が年パスを持っていたため頻繁に遊びに行っていたのですが、ある日、パンフレットを見ていた母が「ミュージカルでも見てみたい」と言い出しました。それが『ウィケッド』との出会いでした。
予定外の「代案」が運命を変えた
当時小学生だった私は、ミュージカルよりも動物が出るショーに夢中でした。お隣で上演されていた、ドロシーの愛犬トトたちが活躍する「トト&フレンズ」が大のお気に入りだったのです。
あの日も、いつものように「トト&フレンズ」を観るつもりでした。ところが、電車の遅延で開始時間に間に合わず……。お目当てを逃してご機嫌ななめだった私に、両親が「ちょうど開演時間だから」と勧めたのが『ウィケッド』でした。
今思えば、この遅延こそが私の運命を変える始まりでした。
五感を刺激する「エメラルドシティ」への招待
劇場の記憶は今も鮮明です。半野外の劇場で、壁のない横側から冬の冷たい風が吹き込んでくる中、いよいよ開演。
まず目を引いたのは、天井に吊られた機械仕掛けのドラゴンです。 余談ですが、劇団四季版のドラゴンは「人力」で動くのに対し、USJ版は「電動」。そのため劇団四季よりも動きが激しく、迫力満点でした。
猿のチストリーが歯車を回し、鳴き声とともに幕が上がると、そこには煌びやかなエメラルドシティの住人たちが立っていました。USJ版は、エルファバとグリンダがエメラルドシティに到着するシーンから始まります。
冷たい風を忘れさせるほど、私は一瞬で華やかな物語の世界へと連れ去られました。
言葉を超えて心に刺さった「Defying Gravity」
正直なところ、小学生の私には日本語と英語が混じる歌詞やセリフは少し難解でした。しかし、ラストを飾る名曲**『Defying Gravity(自由を求めて)』**がすべてを覆しました。
エルファバ役は外国人キャスト、グリンダ役は日本人キャスト。 最高潮で歌い上げられる英語の『Defying Gravity』。
ストーリーの詳細も歌詞の意味も完全には分かっていなかったはずなのに、エルファバの凄まじい歌唱力に、ただただ圧倒されました。
「言葉がわからなくても、歌だけでここまで心を揺さぶられるのか」
まさに、その場から立ち上がれなくなるほどの衝撃。あの瞬間、私の人生に「舞台」という新しい扉が開いたのです。
今の自分へと続く道
それ以来、USJに行くたびに必ず一度は『ウィケッド』の劇場へ足を運ぶようになりました。
もしあの時、電車が遅れていなければ。もしあの場所でエルファバの歌声に出会っていなければ。今の私は存在していなかったでしょう。
あの日感じた高揚感は、今でも私の観劇ライフの原点として、胸の中で鳴り響いています。



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